学会・研究会


我々の論文、Kajiguchi et al.Circ J.が、2007-2008年にCirc J.に掲載された論文の中で、2009年度中最も多く引用された論文として紹介されました。

山下健太郎

名古屋大学循環器内科と関連病院による大規模臨床研究: Nagoya Heart Study(NHS)の結果を、第60回米国心臓病学会(ACC; 2011年4月2日~5日 New Orleans)のLate-breaking clinical trialsにおいて室原豊明教授が発表いたしました。
 2型糖尿病もしくは耐糖能異常を合併する高血圧患者において、アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)のバルサルタンとカルシウム拮抗薬(CCB)のアムロジピンの効果を比較した試験です。試験デザインはPROBE法、1168人の登録のうち、基準を満たした1150人をARB群、CCB群それぞれ575人に割付け、追跡期間中央値3.2年のfollow upを行いました。
 血圧、糖尿病コントロール(HbAc)は両群間で差はありませんでした。1次エンドポイントは、急性心筋梗塞、脳梗塞、冠動脈血行再建術施行、心不全による入院、心臓突然死からなる複合項目で、発症はARB群で54例(9.4%)、CCB群で56例(9.7%)、Hazard ratio 0.97 (95%CI, 0.66-1.40) であり、両群間に有意な差はありませんでした。各項目別による解析では、心不全による入院は、ARB群3例(0.5%)に対してCCB群15例(2.6%)、Hazard ratio 0.20 (95%CI, 0.06-0.69)と、ARB群が有意に低下しておりました。
 2エンドポイントである全死亡についても両群間で有意な差はありませんでした。また固形がんの発症も両群間で差は認めておりません。
 この研究から、2型糖尿病または耐糖能異常合併高血圧患者において、主要心血管疾患の発症抑制についてはARBとCCBの効果に差は認めませんでしたが、CCBに比べARBの方が心不全を有意に抑制することが明らかとなりました。今回のNAGOYA HEART Studyの結果は、ARBが新規の2型糖尿病発症を抑制する、あるいはARBが糖尿病性腎症の発症を抑制するというこれまでの報告と考え合わせ、現在の合併症別に推奨治療薬を記載した、高血圧治療ガイドラインの内容を支持するものと判断します。
 糖代謝異常(糖尿病および耐糖能異常)を合併した高血圧患者さんは現在非常に注目されており、その治療方法は今回のACC2011でも多くのセッションにて議論されていました。その中でもNagoya Heart Studyは、ARBの安全性、有用性を改めて示すことができた非常に有意義な研究であったと考えています。
 このような形で結果を世界に向けて発信できたのは、関連病院の先生方、スタッフの皆様、そして本研究の意義をご理解いただき参加いただきました患者の皆様のご協力の賜物でございます。厚く御礼申しあげます。より多くの情報を還元できるよう、今後も解析を続けてまいります。

ACC2011 ACR2011


ACCでの発表で使用したスライドは下記のページで参照いただけます。
http://my.americanheart.org/professional/Sessions/AdditionalMeetings/ AdditionalMeetingsResources/ACC-2011-NAGOYA-HEART-Study_UCM_425293_Article.jsp
またyoutubeでも「Nagoya Heart Study」と検索いただきますと、室原豊明教授の簡易インタビューを見ることができます。よろしければご参照ください。

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我々の論文、Kajiguchi et al.Circ J.が、2007-2008年にCirc J.に掲載された論文の中で、2009年度中最も多く引用された論文として紹介されました。

私たちの発表論文 Kajiguchi M, Kondo T, et al. Safety and efficacy of autologous progenitor cell transplantation for therapeutic angiogenesis in patients with critical limb ischemia. Circ J 2007; 71: 196-201.が、2007-2008年に日本循環器学会の機関誌である Circ J. に掲載された全論文の中で、2009年度中に最も多く引用された論文(1位)として紹介されました。この論文は名古屋大学で行われた私たちの血管再生研究(TACT-NAGOYA)に関する臨床論文です。この領域の注目の高さを実証する現象だと思います。合計で26回の被引用回数でした。また、同じく我々の研究室から掲載された Aoyama T, Ishii H, et al. Sirolimus-eluting stents vs bare metal stents for coronary intervention in Japanese patients with renal failure on hemodialysis. Circ J 2008; 72: 56-60. も、被引用回数14回で、8位に入賞しました。私たち名古屋大学循環器内科メンバーとしては、嬉しい限りです。

詳しくは、Message From the Editor-in-Chief. Circulation Journal 2010; 74; 1499-1500. をご覧ください。

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心筋梗塞ホルモンで縮小

メタボリックシンドロームグループの研究が、2010年3月16日版の中日新聞に掲載されました。

急性心筋梗塞(こうそく)になったミニブタの血管に脂肪組織から分泌されるホルモンを注射すると、梗塞した病巣が縮小することを名古屋大大学院医学系研究科の柴田玲講師、室原豊明教授らの研究チームが突き止め、米医学誌の電子版に発表した。チームは現在、実際の治療への応用に向けて準備を進めている。
柴田講師によると、アディポネクチンというホルモン。ミニブタ(7匹)の心臓の血管に静脈注射すると、注射しないミニブタ(9匹)と比べ、病巣が平均で42%縮小した。
チームはマウスを使った実験で、アディポネクチンを増やすと心臓の保護に効果があることを確認していた。今回、より人間に近い大動物でも縮小したことで、治療への応用に一歩近づいた。
アディポネクチンは糖尿病や動脈硬化に抵抗する作用を持ち、肥満症や糖尿病、動脈硬化症など生活習慣病の患者では、その血中濃度が低下していることが分かっている。
柴田講師は「少量注射するだけで、効果があると分かった。画期的な治療法で、ぜひとも臨床応用につなげたい」と話している。

(CHUNICHI Web2010年3月16日記事より)
  2010年3月16日中日新聞朝刊記事PDF
記事をクリックすると
2010年3月16日中日新聞朝刊記事PDFが開きます。

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第74回日本循環器学会総会・学術集会(JCS2010)医局員発表演題

日本循環器学会のホームページはこちら
(http://www.j-circ.or.jp/)

  • 因田 恭也 Oral(English)
    A Novel Combined Assessment of Left Ventricular Dyssynchrony
    and Contractility by Strain Echocardiography (i-Index) Predicts
    Responders to Cardiac Resynchronization Therapy
  • 柴田 玲 Oral(English)
    Role of adiponectin in regulation of cardiac remodeling
  • 榊原 雅樹 口頭(日本語)
    Diabetes Mellitus is Associated with Impairment of Myocardial Relaxation
    And Accumulation of Collagen in Patients with Dilated Cardiomyopathy
  • 北村 和久 ポスター(日本語)
    Eicosapentaenoic Acid Attenuates Ventricular Tachypacing-Induced
    Atrial Fibrillation in a Rabbit Model
  • 三宅 裕史 ポスター(日本語)
    Akt/PKB Substrate Girdin Has an Impact on the Neointimal Formation
    by Regulating Migration and Proliferation of VSMCs
  • 鈴木 博彦 Poster(English)
    Therapeutic Angiogenesis by Transplantation of Induced Pluripotent
    Stem Cell-derived Flk-1 Positive Cell
  • 吉田 直樹 口頭 (日本語)
    A Novel Transitional Zone Index to Predict the Location of the Outflow
    Tract Tachycardia Origin

【その他多数】

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